IT業界で働くエンジニアは圧倒的に男性が多く、女性は少数派といっても過言ではありません。そのため、女性エンジニアは悩みや苦労を抱えながら働いているのが現状です。特に大きな悩みとして挙げられるのが、出産や育児に関する制度、および環境についてでしょう。エンジニアの世界は、男性を基準とした労働環境となっているケースが少なくありません。男性と同様に残業があるのは当然という風潮が見受けられ、産休に入る直前まで残業を求める企業もあるのです。
産休および育休制度が整っている企業は多いですが、未だに出産と退職がセットになっている企業も中にはあるでしょう。また、産休や育休制度があっても、使用率が低い企業も存在します。このように、子育てと仕事の両立が難しい職場環境のため、出産を機に退職する女性も少なくありません。そしてその結果、キャリアの目標になるような先輩がいない状況に陥ってしまうのです。残された女性エンジニアは、自分がどのようなキャリアを積むべきか悩むことになります。
一方、エンジニアは評価や待遇の男女差が小さいのがメリットです。単純な体力ではなく、技術や知識などが問われるため男女で作業に差が出ず、評価も基本的に結果主義の場合が多いです。そのため、仕事ができれば性別は関係ありません。ただ、男性と同じ仕事内容と量が求められるので、それがライフイベントが起きたときの負担になる場合が高いのです。IT業界は仕事への評価や待遇の面で差はないですが、妊娠や出産のある女性への配慮が低い傾向にあることを念頭に置き、職場を選ぶ必要があります。